去年から少しずつ執筆している『みんなで学ぶ(仮)』の第一稿がひとまず半分以上できてきました。この第一稿を少しずつ公開していきたいと思います。
第一稿なので、完成した原稿とは違う粗削りな一面もありますが、ここからどう変わっていくのかというのも意外と楽しめるのではないかと。
半分以上できたと言っても、まだ第一稿が完成したわけではないので、ここから大幅に変わる可能性もゼロではありません。特に「はじめに」はすべて終わった後に書き直すことはよくあります。
また、こうして公開してみると、この部分はもっとこう変えた方がいいかもといったアイディアも出てきます。
そうした思い付きは注釈に載せておきました。その部分は一部有料の方限定にしてあります。
では、まずは「はじめに」からです。
はじめに
忙しい、でも学ばなければ。
そう感じている人が多いのではないでしょうか?
学び直し、生涯学習、リスキリングや独学といったワードを目にする機会も多くなっています。1
学生時代に学んだこと、あるいは社会人になって学んだことだけでは今後の長い人生に対応できないのではないか。
人生100年という言葉はすでに定着し始めたように人生を楽しむ時間も増えたと同時に、変化にも対応していかないといけないという焦る気持ちもあります。
あるいは学ぶことで、新たなスキルを獲得する、そうすることで会社での仕事を乗り切っていく、あるいは新しい仕事に対応できるようにしたい。2
自分の学びたいことを突き詰めたいという方もいらっしゃるでしょう。
学びたい、変化しなければ、楽しまなければ、どこかに焦りを抱えながらも、忙しい毎日がそんな気持ちを押し流していってしまいます。
そして、そのことにまた焦りを覚えしまう。
この本はそんなあなたのために書いた本です。
忙しくても学ばなくてはならないと焦っている。
だからこそ、まず学ぶとは、分かるとは、考えるとは何なのかに目を向けてみましょう。
それが遠回りのようで一番の近道となります。
では、そもそも学ぶとは何でしょうか?
辞書を引いてみましょう。
❶見習って知識・知恵・技術などを身につける。
❷教えを受けて知識や技術を習得する。
❸経験を通して貴重な知恵を得る。
明鏡国語辞典より3
まずいえることは自分自身の「変化」です。
「身につける」「習得する」「知恵を得る」すべて自分自身が変化したことを示しています。
では変化=学びなのかといえばそうではないでしょう。
たとえば、身長が伸びることは学びではありません。あるいは梅干を食べた経験から、次から梅干を見た時によだれがでるようになる、これは学びというよりは条件反射といえます。
学びは変化を伴いますが、変化したからといって学びではないのです。
ではどのような「変化」が「学び」といえるのか。
変化を学びたらしめる、その重要な要素が「考える」ことだと本書では提案します。
学ぶとは考える×変化です。
考えが伴わない変化は学びとはなりません。
考えていても変化が伴わなければ、学んだことにはなりません。4
同じことをずっと考え続けてドツボにハマった経験は誰しもあると思いますし、それは考えているというよりは悩んでいるといった方がいいでしょう。
もちろん雨水が壁を穿つように、変化を伴わなくても考え続けることがブレイクスルーにつながることもあります。
考えることと変化すること、この二つは学ぶことに関する重要な要素です。
では私たちが学ぼうとしたとき、考えることと変化すること、どちらを重視すればいいのでしょうか?
本書では「考える」ことこそがキーポイントであると考えます。
なぜなら、私たちが考えるということは「変化したい」という想いが裏に隠れているからです。
学習とは考えるの裏に隠れている「変化したい」という想いを変化に繋げる行為なのです。
そして学びに伴う変化はあくまで考えた結果、起きるものなのです。5
例として上げる順番は要調整。リズムがよくない印象