技法②「可能の階梯」ではどこから学ぶか見極めました。
技法③「学習ルートマップ」は現状と目標の間の距離を埋めるルートを考えるための技法です。
技法の具体的な流れは以下のようになります。
①紙の両端に現状と目標を書く
②ステップを書き加えて、現状と目標をつなぐルートを作る
③ほかのルートも考える
④複数のルートから実際に学習するルートを選ぶ
⑤実際の学習を進めながらルートマップに修正を加えていく
『独学大全』
紙と書いてありますが、今回はアウトライナーでやってみました。
技法①「学びの動機付けマップ」は紙で書きましたが、ルートならアウトライナーで考えられる気がします。
この辺りに自分の思考の癖のようなものがある気がしますね。
さて、まずは現状と目標を書きます。
現状:英会話難しい
目標:英語でビジネスできる
次に現状と目標をつなぐルートを作ります。
現状:英会話難しい
↓
『ペラペラ英会話100』をもう一度やる
↓
目標:英語でビジネスできる
とりあえず一つルートができました。次は他にも候補を考えてみましょう。
現状:英会話難しい
↓
候補A:ペラペラ英会話100をもう一度やる
候補B:ネット英会話をやる
候補C:実際に英語を使う仕事をする
↓
目標:英語でビジネスできる
この中から実際にやるものを選びことになります。
そして実を言うと、この候補の中でA、Bはすでに一度試しています。Aの方法は会話で使えるレパートリーは増えますが、実際に会話ができるところまではいきません。
Bは仕事の忙しさにかまけて、だんだんフェードアウトしていってしまいました。
そうすると残りは候補Cをやるか、違うルートを模索する必要があります。
学習ルートマップの最後の項目であるルートの修正ですね。というわけで以下のように修正してみました。
現状:英会話難しい
↓候補A:ペラペラ英会話100をもう一度やる候補C:実際に英語を使う仕事をやる
候補B:ネットでの英会話をやる
↓
目標:英語でビジネスできる
そして、実際に考えてみるとビジネスで使うタイミングはそう頻繁にあるわけではありません。年に3回ぐらいです。
であるならば、現状の英語力で何とか乗り切るという選択肢もあり得ます。英語がもっとできるメンバーを見つけて、協力してもらうという手もあるでしょう。
現状:英会話難しい
↓候補A:ペラペラ英会話100をもう一度やる候補C:実際に英語を使う仕事をやる
候補B:ネットでの英会話をやる
候補D:現状の英語力で乗り切る手法を見つける
候補E:英語ができるメンバーに助けてもらう
↓
目標:英語でビジネスできる
というわけで、またすこしルートの候補が見えてきましたね。こうしてルートを模索しながら目標を目指していくのが今回紹介した技法「学習ルートマップ」です。
この学習ルートマップは、ビジネスでもよく使われる考え方でもあると思います。
現状があって、理想がある。その差をどう埋めるのか。
どんなルートでも山頂に到達すればいいのです。だからこそ、ルートを複数考えることも大切です。
たとえば、最初に思いついたルートは自分にとって良いものに思えます。しかし、そこは一度落ち着いて複数の選択肢をあげることが重要です。
複数あることによって比較できます。比較は考えることを促します。
そして、ときには本当に山頂に行く必要があるのか、この山に登るべきなのかを考えるとよいでしょう。
以前記事でも書きましたが、目標を提案したのは過去の自分です。
(関連記事:目標を達成できなかったときに自分をダメだと思う必要は全くない)
目標は変えられます。目標を変えることは過去の自分との交渉ともいえますね。
学習とは自分自身を変化させる行為です。だからこそ自分自身が学び、変化していく中で過去の自分と交渉し直すことが大切だと思います。
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