分からなくなるっていいですよね。
というわけで先日開催した「考えるについて考えるトークイベント」の感想をいただきました。ありがとうございます。
分からなくなるということについて考えてみると先日読んだ『考えるとはどういうことか』を思い出します。
この本の中で「哲学対話」という円座を組んで参加者同士で様々なテーマについて対話するイベントの話が出てきます。
そして対話の中でわからなかったこと、対話が終わっても考え続けたいことを「おみやげ」と表現します。
対話の中で得た自分だけの問いをおみやげとして持ち帰るのです。
先ほどご紹介した感想もイベントを通して「おみやげ」をお持ち帰りいただけたのかなと思うと、とてもうれしいですし、励みになりますね。
今後もおみやげを持って帰ってもらえるようなイベントをやっていきたいなと思います。
考えるにはよい質問が必要
先日行った「考えるについて考えるトークイベント」を通して見えてきたのは考えるためには良い質問が必要ということです。
ではどのような質問が良い質問なのか、それは時と場合によりさまざまに変化するでと思いますが、ひとつには抽象的になりすぎないことが大切だと言えます。
対話はキャッチボールと表現されることも多いです。
あるいはダンスにたとえられることもあります。
問いとは相手からボールが投げられた、あるいは相手がひとつステップを踏んできたともいえるでしょう。
キャッチボールにもダンスにもリズムが大事です。
特にダンスは分かりやすいですが、ペアで踊っているパートナーのリズムがずれれば踊りにくくなります。
抽象的すぎる質問は変則的、あるいは難解なステップになりやすいといえるでしょう。
投げられたボールがあらぬ方向でキャッチできない。あるいは変則的なステップ過ぎて、どうステップを踏めばいいのかが分からなくなる。
リズムがよくなりにくいのです。
もちろん悪球が好き、変則的なステップが好きという人もいるでしょう。(ドカベンの岩鬼は悪球をホームランにします)
しかし、やはりキャッチしやすい具体的な問いの方が答えやすく、リズムもよくなるでしょう。
返ってくる答えも自然と受け取りやすくなります。
もちろんたまにはリズムを変えることも大切ですが、リズムを変えるためにはまずはリズムが安定している必要があります。
そのためにもまずは良いリズムを作ることです。
しかし、逆にリズムが単調になりすぎると、今度は飽きてしまうでしょう。
冒頭のおみやげは「壁にボールを当てて」自分だけでリズムよく考え続けるということと言えそうですが、自分だけではリズムがどうしても単調になりがちです。
だからこそ誰かと対話をすることでリズムを少し変えてやる。そうすることで考えを続けていけるのかもしれません。
考えを続けていく、そのためにも「おみやげ」を持って帰ってもらえるイベント、対話ができるイベント、そんなイベントを継続してやっていきたいと思っています。
ご興味ある方は独学同好会へのご参加をお待ちしてます。
以下有料の方限定です。