(2024/03/29修正:クイズ③の答えが抜けていたのを修正しました)
今回は教えることや議論することに関連するクイズでまとめてみました。それではどうぞ
クイズ①
ある学生グループがプロジェクトに取り組んでいます。グループ内で知識を共有し、全員の理解を深めるために、メンバーそれぞれが得意分野を担当し、他のメンバーに教えることにしました。この方法を採用した結果、グループメンバー全員の学習効率と理解度が向上しました。この現象は教育心理学で何と呼ばれているでしょうか?
一つ選んでください。
選択肢:
ピグマリオン効果
プロテジェ効果
ゾーン・オブ・プロキシマル・ディベロップメント
ハロー効果
クイズ②
議論やコミュニケーションにおいて、プリンシプル・オブ・チャリティ(寛容の原則)を適用する主な目的は何ですか?以下の選択肢のうち、この原則の目的に合わないものをひとつ選んでください。
選択肢:
相手の発言を最も合理的かつ有意義な形で解釈する。
相手の弱い論点を見つけて攻撃する。
不必要な誤解を避け、実際の意図や主張を正確に捉える。
議論の質を高め、より深い理解を促す。
クイズ③
クイズ②の正答のような行為を『藁人形論法』と言います。以下の中から藁人形論法の具体例をひとつ選んでください。
選択肢:
政治家Aは、教育システムにおける改革の必要性について話し、特にSTEM教育への投資を強調しました。政治家Bはこれに応答し、「Aは芸術や人文科学を全く価値がないと考えている」と批判を行った。
教師が生徒に対して宿題の量を増やすことを提案したとき、生徒は「宿題が少ない方が学習効果が高いという研究がある」と反論した。
市議会の会議で、ある議員が公共交通機関の拡張を提案した際、別の議員が「そのプロジェクトの予算見積もりは実際には現実的ですか?」と質問した。
ある消費者が、スマートフォンの新機能についてのレビューで「この機能はあまり役に立たない」と述べた。それに対し、別の消費者が「でも、そのスマートフォンのカメラ機能は素晴らしいよ」とコメントした。
答え
クイズ①
答えは1のプロテジェ効果です。教えることは、教えられる側はもちろん教える側にも理解度の向上などがみられるというのは経験された方は多いのではないでしょうか。『Learn Better』などでも紹介されています
クイズ②
答えは2です。
コミュニケーションをする際に大切にしたいのが、プリンシプル・オブ・チャリティです。チャリティーの原理などとも呼ばれます。相手が話していることを筋が通った論理的なものであると解釈しようとするのは、自分自身の頑固さを柔らかくするためにも必要なのだろうなと思っています。
最初にプリンシプル・オブ・チャリティを知ったのは『独学大全』です。
クイズ③
答えは1です。
プリンシプル・オブ・チャリティを欠いてしまうと、揚げ足取りや相手の弱い部分を攻撃することが起きやすくなります。
相手の立場や意見を曲解したり、極端にすることで相手の主張の信頼性を弱めるのが藁人形論法です。
ここまで極端でなくても、自分自身を正当化したいときには揚げ足取り的な思考が出てきてしまうので注意したいと思っています。
それでは、次回もお楽しみに。